医療を受けられない出禁患者
医療を受けられない出禁患者
医療を受ける権利↔医師の応召義務
日本国憲法第25条では生存権が保障されています。全ての国民は、医療を受けることを含む健康で文化的な最低限度の生活を送る権利を有するということです。そのため、医師法第19条などでは、医師や歯科医師は医療の求を正当な理由なく拒んではならないことになっています。医療を受ける権利と応召義務が支えあって日本の医療ができているのです。
出禁は自衛になるが患者の利益にならない
医師には応召義務がありますが、あまりにも医療機関や他の患者に負担をかけている場合には診療を拒否、すなわち出入り禁止にすることができます。いくつかの判例もあります。
その患者を出禁にすることで、建造物侵入罪や不退去罪を盾に医療機関を守ることができます。しかし、出入り禁止を言い渡された患者は、多くの場合他の医療機関を受診します。するとそこでも同じようなことを繰り返します。そしてまた出禁を言い渡されるのです。時に警察沙汰になります。患者が得た利益はほとんどありません。それが医療でしょうか。
クレーマーだから当たり前と思われるかもしれません。しかし、もし仮に精神科的問題が出禁の原因であるならば、医療者としてそれを認知・治療する方向に動くべきではないでしょうか。私は現在医療者ではありませんがね…
精神科的な理由のあるケース
例えば、
・認知症や統合失調症、強迫性障害患者などが、同じことや治療に関係のないことを何度も聞く
・軽躁状態の患者などが、世間話やクレームで職員を長時間拘束
・軽躁状態の男性患者などが、女性看護師にセクハラをする
・入院中のアルコール依存症患者が外出許可を何度も求める
・入院中に、必要のない面接・診察を求める
・叫ぶ、走る、暴れる
などがあり、症例は人間のように非常に様々です。
出禁外来や出禁病棟
私が尊敬しているお医者さんは「出禁外来」を提唱していました。それなら「出禁病棟」のようなものも必要かもしれません。もう少し柔らかい名称に言い換えたりして、より専門性の高いスタッフを配置すれば実現できるのではないでしょうか。
総合病院など他の診療科目でもこういった機能が必要になるかもしれません。まずは、出禁に対応した精神科病院を増やしましょう。
2026年1月1日 19歳 明けましておめでとうございます