男性恐怖症とストーカー規制法
男性恐怖症とストーカー規制法
いわゆる男性恐怖症は、限局性恐怖症(限局性不安症)の1つです。
私にも男性恐怖症の元カノがいました。彼女とは精神科閉鎖病棟で出会い、彼女は私に対して「恋愛対象は女性のみ」と話していました。おそらくですが、過去の男性関係でトラウマがあったのだと思います。しかし、彼女は私と交友を続けるうちに、私に惚れてしまいました。些細なことで彼女が拒絶モードになり、縁を切られては復縁を何度も繰り返しました。
今年、コンビニのイートインスペースで別れ話をされた際に、男性と関わる暴露療法や認知行動療法といったトレーニングをすることが重要であると彼女に伝えましたが、拒絶モードの彼女には受け入れてもらえませんでした。
彼女は警察に相談しました。ストーカー規制法は、被害者の恐怖を何よりも優先します。私に悪意がなかったことなどは関係なく、彼女が拒絶モードによって「怖い」と訴えれば、それが事実になるのです。警察からは「もう関わらないように」と告げられ、私と彼女の接点は法によって絶たれました。
男性恐怖症を抱える人にとって、ストーカー規制法は大切な安全網です。しかし、それは同時に「治療の機会」を閉ざしてしまうこともあります。恐怖心に基づいてすべての接触を遮断してしまえば、少しずつ慣れていくという心理療法の道筋は途絶えてしまいます。
法律は安全を保障しますが、心の回復までは面倒を見ません。警察の介入から医療につなぐ仕組みが弱いままでは、恐怖は固定化され、回復は遠のきます。
私は彼女を救いたいと思っていました。しかしその思いは、制度の中では「危険な接触」として扱われました。治療と安全、その2つをどう両立させるか。これが、男性恐怖症とストーカー規制法が突きつけている課題なのです。
2025年8月20日 18歳